最も高値で落札された“スポーツ記念品”ランキング17選
「スポーツメモラビリア(スポーツ記念品)」とは、スポーツ選手が試合で使用したユニフォームや道具、あるいはベースボールカードやルールブックなど、スポーツに関わるあらゆるグッズのことです。今回は、これまでに最も高額で落札されたグッズについて、調査しました。17の超高額なスポーツ記念品を、ランキング形式で紹介します。

「スポーツメモラビリア(スポーツ記念品)」とは、スポーツ選手が試合で使用したユニフォームや道具、あるいはベースボールカードやルールブックなど、スポーツに関わるあらゆるグッズのことです。今回は、これまでに最も高額で落札されたグッズについて、調査しました。17の超高額なスポーツ記念品を、ランキング形式で紹介します。
「スポーツメモラビリア(スポーツ記念品)」は、歴史と誇りのコレクションだけにとどまりません。膨大な価値を内包し、今や100万ドルで落札されることもしばしば。常に成長を続ける市場です。1920年代〜1930年代からサイン収集が行われ、スポーツチームがジャージやシャツを販売開始した1980年代から本格的に記念品の流通が始まりました。
今回は、今までに最も高値で落札されたスポーツ記念品17選をランキング形式で紹介します。
17位にランクインしたのは、モハメド・アリが初めてヘビー級チャンピオンに輝いた、記念すべき1965年の試合で着用していた「伝説のグローブ」です。
モハメド・アリが1965年のフロイド・パターソンとの対戦で着用したグローブは、「110万USドル」の最終落札価格を記録しました。
入札は、アリの70歳の誕生日にラスベガスで行われ、たくさんの著名人やボクサーが出席しました。熾烈な入札合戦の末、ダラス・カウボーイズのオーナーであるジェリー・ジョーンズと、Ultimate Fighting Championshipの共同オーナーであるロレンゾ・フェルティッタが対決。結果、フェルティッタの110万USドルが最終入札となりました。
16位は、世界で最も古いフットボールクラブ「シェフィールド・フットボールクラブ」のサッカールールブックのファクシミリです。
世界最古のフットボールクラブである、シェフィールド・フットボールクラブは、新たなスポーツコンプレックスの建設に向けた資金集めのため、アーカイブの一部を売却しました。
サッカールールブックのファクシミリは、2011年のサザビーズのオークションにて「120万ポンド」で落札。現存する最古のルールブックということもあり、最も高価なスポーツ記念ランキング入りを果たしました。
ベーブ・ルースが1923年、ヤンキーススタジアムで初となる本塁打を放ったバットが、15位にランクインしました。
1923年、当時開場したばかりのヤンキーススタジアムで第1号となる本塁打を放った、ベーブ・ルースのバットは、2004年に「127万ドル」で落札されています。
このバットは、ベーブ・ルースによってロサンゼルスの新聞社に贈られた後、新聞社によって開催されたコンテストで優勝した高校生の手に渡りました。彼の死後は、介護者の手元に渡り、その後80年の時を経て、2004年のニューヨークのオークションで落札されるに至りました。
14位にランクインしたのは、カナダのアイスホッケー選手、ポール・ヘンダーソンが1972年のサミットシリーズで着用していたジャージです。
アイスホッケーの歴史を作る選手として知られるポール・ヘンダーソン。1972年のサミットシリーズの対ソビエト戦で決勝ゴールを決めた日に彼が着用していた「19番」のジャージは、「128万USドル」の落札価格を記録しています。
当時、冷戦時代にあったソビエトとの対戦であったことから、カナダ国民にとって希望の象徴となっている特別なジャージです。国宝的試合終了後にカナダ代表チームのトレーナーにプレゼントされ、後にコレクターに売却された後、40年の時を経てモントリオールを拠点とするオークションにかけられました。
13位には、マイケル・ジョーダンが1984年から試合で着用した、赤と白のナイキエアシップのペアがランクインしました。
NBAのレジェンドであるマイケル・ジョーダン。1984年のシカゴブルズでの最初のシーズンに着用した白と赤のナイキエアシップのペアは、ラスベガスのオークションで「147万USドル」で落札されました。
また、1984年は、彼がナイキ社とのコラボレーションブランド「エア・ジョーダン」を始めた年でもありました。当時のあらゆるスポーツ靴の最高落札額を大きく上回り、スポーツの試合で着用された靴の落札額としては、史上最高額を記録しています。
これまでに落札された最も高価なスポーツ記念品の12位にランクインしたのは、ジョー・ディマジオの手書きの日記です。
メジャーリーグでの13年間のキャリアをニューヨーク・ヤンキースで全うしたジョー・ディマジオ。今もなお、「56試合連続安打」の記録を保持するなど、とても偉大な元野球選手です。
そんな彼が黒のインクのペンを使って記した日記は、「150万USドル」で落札されました。日記は現役引退後、彼が60〜70代後半の時に記されたもので、彼の現役時代や恋愛模様について描かれたものではありませんが、偉大な元野球選手が残した記録として高い価値がついています。
11位にランクインしたのは、アメリカの画家であるノーマン・ロックウェルによる野球の版画”Tough Call”です。
アメリカで大衆的人気を誇る画家、ノーマン・ロックウェルによる野球の版画”Tough Call”は、2017年に「170万USドル」で売却されました。”Tough Call”は、雨降る空を見上げ、試合を中止にするかどうか熟考する3人の審判員を描いた版画です。
この版画は、アンパイアの孫娘の一人がテキサスの家に保管していたもので、後に版画にサインと銘があることが発覚しました。
最も高価なスポーツ記念品ランキングのトップ10に入ったのは、ベーブ・ルースの1972年のワールドシリーズリングです。
ベーブ・ルースが1927年にワールドシリーズを制覇した時の記念リングは、スポーツ界のリングとしては最高額となる「210万USドル」で落札されました。
このリングは、アメリカの俳優であるチャーリー・シーンが、1994年にメジャーリーグⅡでジョシュ・エヴァンスを撮影していた際に購入し、所有していたものでした。当時は、オークションハウスの一つから「22万5千USドル」で購入したのだそう。時間の経過とともに、記念リングの価値は「210万USドル」で落札されるまでに上昇しました。
9位にランクインしたのは、マーク・マグワイアが1998年のメジャーリーグで放った70本目となるホームランボールです。
1998年のメジャーリーグにて、セントルイス・カージナルスの強打者であったマーク・マグワイアは、シーズン70本塁打を放ちました。その記念すべき70号ホームランボールは、漫画家のトッド・マクフェーレンによって「300万USドル強」で落札されました。
当初、この記念ボールの落札額について、Golden Auctionsのケン・ゴールディンは「25万〜30万USドル程度」、SPC Auctionsのデイヴィット・ボーラーは「40万USドル程度」と予想していました。予想額を遙かに上回り、世界で最も価値のあるスポーツ記念品の一つとなりました。
最も高値で落札されたスポーツ記念品の8位は、ダニエル・ルシアス・アダムスが「ニューヨーク・ニッカーボーカーズ」の会長だった頃に書いた野球ルールブックです。
ダニエル・ルシアス・アダムスは、ニューヨーク・ニッカーボーカーズの会長時代に野球のルールを書きました。このルール集はフィールドの基幹となった他、ゲーム背景の一部をも変えています。
しかし、この文書が表面化したのは後の1999年でした。所有者がSCP Auctionsに原稿を持ち込み、すべてまとめて「320万USドル」で落札されました。
これまで落札された最も高価なスポーツ記念品の7位は、ジェームズ・ネイスミスが1891年に執筆したバスケットボールのルールブック『13 Rules of Basketball』です。
1891年12月21日、ジェームズ・ネイスミスは『13 Rules of Basketball(バスケットボールの13のルール)』を書きました。ルールブックは、当時キリスト教協会で体育の講師をしていたデビットと、セザンヌ・ブースによって購入されました。彼らは、このルールブックをカンザス大学のために入手し、ジェームスの時代にはルールを書いて、大学の掲示板に貼り付けていました。
その後、2010年にルールブックはチャリティーオークションにかけられ、「400万USドル」以上で落札されました。売上金は、スポーツマンシップのためのネイスミス財団や、世界中の恵まれない子どもたちの援助に充てられました。
「442万USドル」の落札額で6位に輝いたのは、ベーブ・ルースが1920年頃に着用していたジャージです。
スポーツ記念品の世界では、「ベーブ・ルース=高価値」というのはもはや当たり前の事実でしょう。ベーブ・ルースが、ニューヨーク・ヤンキースに入団した1920年頃に使用していたジャージは、ジェームズ・ネイスミス著『13 Rules of Basketball』の価格記録を更新し、「440万USドル」で落札されました。
このジャージは、ボルチモアにある「ベーブ・ルース生誕地博物館」に展示されていたとても有名な1着です。
5位にランクインしたのは、ミッキー・マントルの1952年ベースボールカードです。落札額は「520万USドル」でした。
ベースボールカードといえば、いつもミッキー・マントルかマイク・トラウトの戦いです。2021年1月には、ミッキー・マントルの1952年のToppsベースボールカードがオークションに出され、「520万USドル」で落札されました。カードは、ミントコンディションにありました。
ミッキー・マントルの1952年ベースボールカードは、当初2018年に「288万ドル」で落札されたものでした。わずか3年ほどでその価値は大きく上昇し、現在では最も高価なスポーツ記念品の一つとなっています。
今までに最も高値で落札されたスポーツ記念品の4位は、ベーブ・ルースが1928年から1930年にかけて着用していたニューヨーク・ヤンキースのジャージです。
ベーブ・ルースが1928年から1930年にかけて着用していたニューヨーク・ヤンキースのジャージは、彼の代表的なスポーツ記念品の一つです。2019年にオークションで「564万USドル」で落札され、彼自身の記録を更新しました。
このジャージは、グレーのフランネル素材でできたもので、襟の内側には「Ruth」とステッチが入っています。「564万USドル」という記録的な落札額は、多くの人にとって驚くべきものでした。
最も価値のあるスポーツ記念品ランキングのトップ3には、ホーナス・ワグナーの1909年発行ベースボールカードが入りました。
2021年8月、「フライング・ダッチマン」の愛称で知られるホーナス・ワグナーのベースボールカードT206が「606.6万USドル」で落札されました。ちなみに、この価格には、20%のバイヤーズプレミアムが含まれていました。
このカードは、イリノイ州ローズモントで開催された「全米スポーツコレクターズコンベンション」で展示されていたもので、後に東海岸のコレクターが保有していました。
ホーナス・ワグナーのカードは、他のプレイヤーのカードよりも生産された枚数が圧倒的に少ないことから、高い希少性を誇っており、スポーツカードとしては史上最高額を記録しています。
スポーツ記念品で史上2番目に最も高値で落札されたのは、古代オリンピックゲームのマニフェストです。落札額は「880万USドル」を記録しています。
ピエール・ド・クーベルタンによって1892年に書かれたマニフェストは、サザビーズのオークションで「880万USドル強」の値をつけました。このマニフェストは、「古代の競技を現代に復活させる」というビジョンを示したもので、14ページで構成されていました。
多くの人が最高でも70万〜100万USドル程度の価値を想定していた中、予想以上の高値を記録しました。
最も高値で落札されたスポーツ記念品の記念すべき第1位は、ディエゴ・マラドーナが「神の手」ゴールを決めた際に着用していたシャツ。落札額は驚きの「930万USドル」でした。
1986年のFIFAワールドカップの準々決勝で、アルゼンチンの伝説的サッカー選手、ディエゴ・マラドーナは「神の手」によるゴールを決め、チームを勝利に導きました。彼がこの時着用していたシャツこそが、史上最高額にあたる「714万ポンド(930万USドル)」で落札されたスポーツ記念品です。
マラドーナの「神の手」シャツは、試合後にユニフォームを交換した元イングランド代表の選手によってサザビーズのオンラインオークションに出品されました。落札者については明らかにされていません。
以下、最も高価なスポーツ記念品のまとめです。
順位 | 記念品 | 価格 | 競技名 |
---|---|---|---|
1位 | ディエゴ・マラドーナの「神の手」シャツ | 930万USドル | サッカー |
2位 | 古代オリンピックゲームのマニフェスト | 880万USドル | アイスホッケー |
3位 | ホーナス・ワグナーの1909年発行ベースボールカード | 606万USドル | 野球 |
4位 | ベーブ・ルースの1928年〜1930年ジャージ | 564万USドル | 野球 |
5位 | ミッキー・マントルの1952年発行ベースボールカード | 520万USドル | 野球 |
6位 | ベーブ・ルースの1920年ジャージ | 442万USドル | 野球 |
7位 | ジェームズ・ネイスミスの1891年バスケットボールのルールブック | 400万USドル | 野球 |
8位 | ダニエル・ルシアス・アダムスの野球ルール集 | 320万USドル | 野球 |
9位 | マーク・マグワイアの70号ホームランボール | 300万USドル | 野球 |
10位 | ベーブ・ルースの1927年ワールドシリーズリング | 210万USドル | 野球 |
11位 | ノーマン・ロックウェルの野球の版画 | 170万USドル | 野球 |
12位 | ジョー・ディマジオの手書きの日記 | 150万USドル | 野球 |
13位 | マイケル・ジョーダン着用の赤と白のナイキエアシップのペア | 147万USドル | バスケットボール |
14位 | ポール・ヘンダーソンの1972年サミットシリーズのジャージ | 128万USドル | アイスホッケー |
15位 | ベーブ・ルースの1923年ヤンキーススタジアム初本塁打バット | 127万USドル | 野球 |
16位 | シェフィールド・フットボールクラブのルール、規則&規範 | 124万USドル | サッカー |
17位 | モハメド・アリが1965年のフロイド・パターソンとの対戦で着用したグローブ | 110万USドル | ボクシング |
今までに最も高値で落札されたスポーツ記念品トップ17選を紹介しました。
スポーツ選手の歴史と誇りのコレクションだけに留まらず、非常に高い価値を誇るスポーツ記念グッズ。トップ10に至っては、「210万USドル」〜「930万USドル」と驚くべき高値で落札されています。今後もどんなスポーツ記念品が登場し、どのようにランキングが更新されていくのかとても楽しみですね。
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